更新日:2024.11.14
2024年10月9日(水)~11日(金)に東京ビッグサイトで開催された「フードファクトリ―2024」(主催:(一財)食品産業センター、(公社)日本食品衛生協会)にて、当社の松本が講演いたしました。

会場の様子

展示会概要
食品工場の設備改善にフォーカスした専門展示会。改善に向けたエンジニアリング・設備・機器や部品が出展。食品製造業の経営層や生産・工務・技術部門の方必見の展示会となっている。
カイゼンの延長にある製造現場のDX
私が多くの製造現場のDXに携わり理解したことは、「製造現場のDXは絶え間ないカイゼンの積み重ねの延長に課題やシステム要件が明確になる」ということです。 たとえば、当社子会社のアイオイ・システム社によるバッテリーレスRFIDとDPS(デジタルピッキングシステム)の物流倉庫部門への導入のケースです。 システム化により実現した機能は、RFIDタグを利用した在庫やコンテナの管理、3Dプロジェクションマッピングを使った作業指示等で、ライン上でタグを読み取りコンテナの流れを止めることなく、タグに配送先情報を書き込んでいます。また、出荷時はコンテナを積載したカートでRFIDゲートの前を通過することで誤出荷判定を行っています。

3DPorjection Picking System(株式会社アイオイ・システム)
指示情報をプロジェクションマッピングで表示するプロジェクションピッキング。縦、横、高さの3Dセンサーで高さの違うオリコンや奥行きのある棚で誤操作が行われても検知することができる。

Smart Card(株式会社アイオイ・システム)
表示付きRFIDタグ。流れるライン上でタグ読取、指示情報の書き換え、人が理解可能な表示機能など本事例の重要なファクター。
このようにIoT化された倉庫業務ですが、お客さまは、そこに至るまでの14年の稼働の中で標準化、単純化をキーにワークフローを見直し続けられ、3桁を超えるカイゼンを続けられました。 そのカイゼンで課題となった一例が「プリンターなどの設備費や貼付・剥がしなどの作業を無くすため紙ラベルから脱却する、その際、実際の業務運用と照らし合わせるとリライトカード等でなくRFIDが適している」という方向性がございました。また、現場の読み取りや書き込みの運用については、さらなるカイゼンの方向が定まっておられました。 しかし、多くの製造現場では、社内リソースやノウハウの不足など、課題やシステム要件の明確化を内製で行うのが難しい事もあるのが現実だと思います。
カイゼンの延長にある製造現場のDX
NAVINECTを導入いただいたお客様からもシステム化前段階における業務棚卸や分析、投資対効果試算の支援を望む声が寄せられていました。 TOPPANデジタルではそのようなご要望に応えるため、10月よりNAVINECTのラインナップの一つとして「工場業務診断」というサービスを開始しています。 これは、TOPPANグループが培ってきた製造現場のデジタル化支援のノウハウをもとに、多くの業界・業種・テーマに対応した業務量調査や製造現場に精通したスタッフによるコンサルティングを通じてお客様のシステム化の計画段階を支援するものです。 われわれのような外部のベンダをノウハウやリソースを使って計画を効率的に行うことも一つの選択肢だと考えます。

工場業務診断
テンプレートを使った業務量調査や製造現場のDX化を経験した伴走型の計画支援。
計画~構築の支援はワンストップで
計画について、主体性無く、コンサル、SIerに任せてしまい、実務に合致しない、実現性に乏しいワークフローでのシステムとなったり、責任範囲があいまいになったり、コミュニケーションロスが発生したりなど、問題が起こる事がよくみられます。 NAVINECTは、100以上の現場に導入してきたシステムを提供しています。計画からシステムの実装までをワンストップで提供できるという特徴があります。

NAVINECTサービスラインナップ
投影資料のようにNAVINECTは機能別の提供をしており、利用シーンに応じたサービスやパッケージを適用して段階的に拡張することができます。
おわりに
本日は製造現場におけるDXの課題と計画についてご説明させていただきました。 今回のテーマについてお話しできましたこと大変嬉しく思っております。本公演がご聴講の皆様の課題解決の一助となりましたら幸いです。 本日はありがとうございました。

松本 博 TOPPANデジタル㈱ 事業推進センター NAVINECT本部 シニアプロフェッショナル 1987年凸版印刷㈱包装事業部入社。包装材料の営業・事業戦略・生産管理・販売促進を経て 2020年よりNAVINECT販売促進
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